進行・再発の非小細胞肺がん患者のHER2(ERBB2)遺伝子変異を対象とした治療選択が血液検査で可能に
ガーダントヘルスジャパン株式会社(本社:東京都港区/代表取締役社長:浅野 元、以下「ガーダントヘルスジャパン」)は、がん化学療法後に増悪したHER2(ERBB2)遺伝子変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌に対するトラスツズマブ デルクステカン(販売名:エンハーツ点滴静注用100㎎、以下「エンハーツ®」)の適応判定補助を目的としたコンパニオン診断(CDx)として、リキッドバイオプシー(液体生検)「Guardant360® CDx がん遺伝子パネル」(以下「Guardant360® CDx」)に対する製造販売承認事項一部変更承認を2023年8月28日付で厚生労働省から取得したことをお知らせいたします。エンハーツ®は第一三共株式会社が開発した抗HER2抗体薬物複合体です。
HER2(ERBB2)遺伝子変異は、非小細胞肺がん(以下、NSCLC)症例の70%を占める非扁平上皮性NSCLCの約2~4%を占めます1、2。NSCLCは肺がん全体の約80~85%を占めており3、肺がんは世界中の男女におけるがんに由来する主要な死因の一つです4。Guardant360® CDxは血液中の循環腫瘍DNA(ctDNA)を用いて遺伝子変異を検出する次世代シークエンサー(NGS)をベースとした医療機器プログラムであり、トラスツズマブ デルクステカンに対する適応判定補助を目的としたコンパニオン診断として2022年8月に米国食品医薬品局(FDA)によって承認された適応が、今回日本においても同様に承認されました。
ガーダントヘルス会長兼共同CEOのHelmy Eltoukhyは「Guardant360® CDxがトラスツズマブ デルクステカンのコンパニオン診断として厚生労働省に承認されたことは、日本におけるHER2(ERBB2)遺伝子変異陽性の進行・再発NSCLCの患者さんにとって喜ばしいことです。日本のがん専門医の先生方は今回の承認により、HER2(ERBB2)遺伝子変異陽性の再発・進行NSCLCを対象とした初めての承認済み医薬品に対する適応判定を補助する初めての血液ベースのコンパニオン診断を手にしました。これは当社の使命である世界的ながんの克服に向けた新たな一歩です。」と述べています。
2022年3月、厚生労働省はGuardant360® CDxを固形がん患者の包括的ゲノムプロファイリング検査として承認し、2023年7月には公的医療保険による支払いも開始しました。また、Guardant360® CDxはペムブロリズマブの適応となる高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)陽性の固形がん患者、ニボルマブの適応となるMSI-High陽性の直腸・結腸がん患者、ソトラシブの適応となるKRAS G12C陽性のNSCLC患者の適応判定を補助するためのコンパニオン診断としても承認されています。
Guardant360® CDxについて
「Guardant360® CDx」は、腫瘍が血液中に滲出する血中循環腫瘍 DNA (ctDNA) を次世代シークエンサーによって解析するがん遺伝子パネル検査です。この検査は、がん患者さんから採血した全血検体を用いて包括的なゲノム情報を提供することで、医師が患者さんに最適化された個別化医療を届けるために必要な情報を、適時に速やかに得られるよう支援しています。米国において自家調製検査 (Laboratory Developed Test: LDT) として導入されて以来、Guardant360® CDx は、全血検体を用いた包括的なゲノムプロファイリング検査として広く利用され、400件以上の査読付き論文が出版されています。これまでに、世界で12,000 人以上の医師が使用し、400,000 件以上の検査が実施されています。
ガーダントヘルスジャパン株式会社について
ガーダントヘルスジャパン株式会社は、アジア、中東、アフリカにおいて事業展開するGuardant Health Asia, Middle East & Africa, Inc(Guardant Health AMEA)の日本子会社です。リキッドバイオプシー(液体生検)検査から、がんの遺伝子異常を検出する、独自の最先端技術、蓄積された膨大なデータ、高度な解析力により、がん克服に貢献することを目指しています。当社のがん治療プラットフォームは、技術、臨床開発、薬事規制、保険適用に関する知識を集結し、治療領域における普及、患者さんの臨床アウトカムの改善、医療費削減を推進するように設計されています。ガーダントヘルスジャパン株式会社の詳細は、https://guardanthealthjapan.com をご覧ください。
ガーダントヘルスの将来予想に関する声明
本プレスリリースは、ガーダントヘルスのリキッドバイオプシー検査、または分析の潜在的な効用、価値、利益および利点に関する声明などの米国連邦証券法の意味での将来予想に関する声明を含みます。これらの検査、分析には、将来予想に関する声明に記載された予期される結果および予想とは大きく異なる可能性があるリスクおよび不確実性が伴います。これらの声明は、現在の予想、予測および想定に基づくもので、実際の成果および結果は複数の要素が原因でこれらの声明とは大きく異なる可能性があります。ガーダントヘルスの財務成績および運用実績に影響を与える可能性がある実際の結果、本プレスリリースで行われる将来予想に関する声明が示すものとは大きく異なる可能性があるこれらの追加的なリスクおよび不確実性は、昨年度に関するフォーム10-K上のガーダントヘルスの年次報告において「リスク要素」および「マネジメントによる財務状況および営業実績の議論および分析」の見出しの下などで議論されたもの、ならびに米国証券取引委員会に届け出られたガーダントヘルスのその他の報告で議論されたものを含みます。本プレスリリースに含まれる将来予想に関する声明は、その日付においてガーダントヘルスが入手可能な情報に基づくものです。ガーダントヘルスは、法的に必要な場合を除き、ガーダントヘルスの予想の変化、または当該声明の基礎となる事象、条件もしくは状況の変化を反映するよう提供済みの将来予想に関する声明を更新する義務を否定します。本プレスリリースの日付以降のいかなる日付においても、ガーダントヘルスの見解を示すものとしてこれらの将来予想に関する声明に依拠すべきではありません。
参考情報
1. N Engl J Med. 2022 Jan 20;386(3):241-251.
2. J Thorac Dis. 2010 Dec; 2(4): 199–204.
3. American Cancer Society. https://www.cancer.org/cancer/types/lung-cancer/about/what-is.html. Accessed August 19, 2023.
4. Cancer.net. https://www.cancer.net/cancer-types/lung-cancer-non-small-cell/statistics. Accessed August 19, 2023.
報道関係者お問い合わせ先:
ガーダントヘルスジャパン株式会社 広報
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